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 蛇苺と黒風が曲がり角の奥へと消えてしばらくした後。
 死なない程度に襲撃して来たロボットの操縦者をいたぶりながら、グールの再生を待っていると、2人が戻ってきた。
 「話シ合いは終了でスカー?」
 「うん」
 「ああ……」
 蛇苺は満面の笑顔で、黒風は憔悴しきっている。この十数分間に何があったのだろうか。
 「しかし、」
 聞こうと思ったことを聞いてみる。
 「ドウして、この半グール?半吸血鬼?を助けマシタかー?」
 これだけわかりやすい身体的特徴があるのだから、不意打ちで破壊することぐらい、いくらでもできたはずだ。
 「だって、サーシャル前々から自分のお供欲しがってたじゃない。自我もあるようだしね」
 蛇苺が笑いながら答える。
 「シカシ、珍しいケースですネ〜」
 グール?の方に目を向ける。
 「脊椎を壊されても死んでいないトコロからシテ、グールではない。しかし様相は完璧グールデース」
 ほぼ、9割がた再生がし終わっている。
 あとは目を覚ますだけだろう。
 「ソウイえば、何を話しにイッテマシタかー?」
 蛇苺が人差し指を口の前にあてながら笑い、黒風がため息をつきながら目を伏せる。
 「ふふ……、ひーみーつー」
 不意に、黒風が思いついたように顔を上げる。
 「そういえば、よくロボットの操縦者の居場所がわかったな」
 とうの操縦者は食べやすい一口サイズに細切れている。
 「あのタイプのロボットは前にも見たことがアリマシター。あれの操縦には大量の機材が必要デース。それを収容できるトラックとナルト、見つけるのは簡単デシター」
 「なるほどねー」
 蛇イチゴが首を振って納得する。上機嫌だ。
 赤毛の彼が目を開け始めた。


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